高市旋風と、オールドメディアの既視感

「高市さんか、それ以外かを選ぶ選挙」と言われ、結果的に大勝となったことを見ると、多くの国民が「高市さんに期待している」というのが民意なんだと思う。

しかしその一方で、「高市さん以外の政党が見当たらなかった」ということもひとつの背景にあると思う。

“高市旋風”より、野党側の自滅が目立つ
そこには、政策以前に”構造の古さ”があったのではないか。

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「新党」なのに顔ぶれが“2011年”のまま!

立憲と公明が合流して「新党」と名付けたが、見えてきたのは、理念よりも“寄せ集めの選挙互助会”。

気づけば幹部の顔ぶれが大きく変わらない。

特に立憲は、2011年の民主党政権からほぼ一緒。
さらにネットへの距離感も、どこか“ひと世代前”のままに見える。

いま嫌われるのは、個別政策以前に、古い体制そのものなのだと思う。

(その反面、純粋に新しい風として、新鮮で、ネットリテラシーがある政党が大躍進したのではないかと思う。個人的には期待している。)

政治版「オールドメディア離れ」

オールドメディアが嫌われる理由は、単なる好き嫌いではない
・内輪の論理が優先される
・“正しさ”が上から降ってくる
・現場の熱や生活感が置き去りにされる

これと同じ構図が、中道でも起きている。

だから「新しい風」に見える側へ、人が流れた。
高市旋風は、カリスマの勝利というより“空白の勝利”に近い

対抗軸が弱すぎた結果、ひとつに集約された。

現に、高市さんを支持した有権者の中で、明確に各党の政策の違いを言える方が何人いるだろうか?

政策の魅力というよりも、「高市さんならやってくれそう」という何となくの雰囲気であり、まさに風。

政策においても、各メディアの討論を見ても、各党「消費税減税を訴え」明確な違いがどこにあるのか、有権者に差が伝わりにくかった。いずれにせよ、自民党がここまで大勝するほどの魅力があったのか。

(小泉政権の大勝の時は「郵政民営化」という争点があったが、今回は、「高市さんそのもの」だから、ある意味で政策の違いがなくて正解なのかもしれないが、本当にそれでいいのかという疑問は残る。)

危ないのは「3分の2」のその先…

誰がトップか以前に、構造として危ういところを危惧している。

ここまで大勝してしまうと、構造的に、「議論して決める」ではなく、「単純な多数決」が可能になってしまう。

具体的にはこういったことだ。
・参院が否決した法案でも、条件によっては衆院の再可決で成立させられる
・衆院の3分の2があれば、憲法改正の発議が可能になる
・常任委員会の委員長ポストが与党側に偏りやすい
など

強い政権=安定、という言い方は簡単だけど、強すぎる政権=無風状態で、腐敗が生まれやすくなる。

“権力が強くなりすぎた時に止められる構造”をどう作り直すかが課題だと思う。

本来、そこを担っていたのがメディアだったのだが、今やオールドメディアも信頼感を失い、代替するメディアがSNSとなっている。

僕たちは何を信頼して政権に対峙していけばいいのか、そこがいちばん大事なことだと思う。

現実的に、日々の生活で忙しい皆さんが、政権をチェックするためだけに、情報収集するのだろうか?

だからといって、SNSだけの情報収集で十分なのだろうか?

エコーチェンバーに陥っていないだろうか?

チェック機能が弱まれば、必然的に強い者が優先され、弱い者が後回しにされ、格差は拡大して、分断が生まれる。
ひとつの勢力が強くなりすぎると、“オールドメディアが嫌われてきた構図”が、おのずと出てきてしまうのではないかという心配がある。

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この記事を書いた人

井上 大輔のアバター 井上 大輔 映像ディレクター

TBSビジョン→テレビ朝日→NHK→株式会社草莽映像•代表/テレビ歴18年/『クロ現』『Nスペ』『世界遺産』『夢の扉+』など制作/YouTube“経営者ドキュメンタリー”『野望家たち』

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