“こだわり”と“覚悟”は、同じものだった。
起業して、ようやく分かった。
表現者としての「こだわり」と、経営者としての「覚悟」は、別物じゃない。
どちらも結局、同じ場所に行き着く。
「最後は自分が責任を取る」
その腹の括り方だけが、自分を立たせてくれた。
「そこまでやらなくていいですよ」
「テンプレで十分じゃないですか?」
「その“熱”って必要ですか?」
この一年間で、何度も言われた。
分かる、正論だ。
ビジネスとして見れば、合理的だ。
しかし、その正論に寄せていくたびに、胸の奥が冷えていく感じがした。
“自分じゃなくても作れるもの”に近づいていく恐怖。
画面の向こうの誰かの心を動かすために始めたのに、気づけば、無難にまとめることだけが上手くなっていく。
一度でも「まあいいか」を覚えたら終わりだ。
次は、もっと簡単に「まあいいか」になる。
その繰り返しで、最後に残るのは“作業”だけ。
それだけは、絶対に嫌だった。
だから決めた。
周りが違うと言っても、空気が逆風でも、「自分が正しい」と信じた演出は、最後まで突き通す。
もちろん怖い。
それを貫くことで、嫌われるかもしれない。
コストが合わずに、失注するかもしれない。
「扱いづらい人」という烙印を押されるかもしれない。
しかし、その恐怖を越えない限り、会社は続かない。
起業とは結局、そこなのだと思う。
“調整力”だけでは足りない。
貫く力。
押し切る突破力。
それがないと、理想は一瞬で折れる。
表現者として、「これで人の心は動く」と信じて、1フレームに執念を込める。
経営者として、「この品質で勝つ」と決めた以上、逃げない。
誰に何を言われても、最後の責任は自分が取る。
同じだ。
こだわりも覚悟も、全部“責任”の別名だった。
一年目は、何回も修羅場が来た。
でも突破できた理由はシンプルで、“譲れないもの”を譲らなかったからだと思ってる。
二年目は、もっと上手くやる。
でも、これだけは変えられない。
周りに合わせて丸くなるんじゃない。
自分の信じた表現を、もっと尖らせに行く。
それが僕の会社の戦い方。




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